時代と想い
1日のルーチンワーク締めくくりに本年よりウォーキングを取り入れてみた。
自宅から40〜50分程の時間をかけて、夜中の車や人の往来が少なくなった頃を見計らって歩いている。
その道すがらには、第2次大戦で焼け残った長屋が残るエリアや、昔ながらのアーケードがある細長い商店街。
ドーナツ現象で廃校となった小学校跡など。
一瞬タイムスリップしたと思える街並みがいくつかある。
その中でも、今日、明日にも立て替えが迫っている建物がある。
大阪市営、府営住宅。
俗に言う団地である。
地上4階建ての建物が多数棟整然と並んでいる。
かつてあった棟の多数は取り壊され、その後にはきれいな無機質に感じられる高層住宅が鎮座している。
この新旧が建ち並ぶ光景に時代の移り変わりがはっきりと見て取れる様に思える。
団地と言えば、高度成長時代、日本が世界に躍進し始めた頃の象徴。
誰もが当時モダンな生活に憧れ、大都市周辺に作られた、大規模な団地群に移り住むことがステータスシンボルであったと聞いている。
今の時代に残された老朽化し、すすがかった色の灯りがまばらになり、空室が目立つ。
かつてのモダン住居に先人達の歯を食いしばって勤労してきた息づかいを強く感じる。
毎夜その前を歩く度にその時代を生き抜いた先人達から叱咤激励を受けている様に思える。
この光景は、今の小生の明日への活力と日々の反省をうながす源になっている。
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